発見!都立小宮公園は不思議の国

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蠟梅(ロウバイ)とユーカリ

初夏を思わせるようなお天気に恵まれた四月初旬、都立小宮公園に行ってきました。近くにはひよどり山中学校やうかい亭、北島三郎さん宅があり地元の人達には「ひよどり山」としてなじみのある場所です。
そのひよどり山の一角というか大部分を占める小宮公園の頂上部に植えられた、明らかに他の樹木と異なる3本の白亜の樹木、ユーカリの存在を知ったのはほんの1か月ほど前。堂々とした白くふくよかな樹肌と枝振りが強く印象に残っていて、もう一度その美しさを観てみたいと思っていたところでした。(ちなみに当サイトのホーム画像に早速採用しました)

筆者は長く八王子に住んでいて、この公園を横目に数えきれないほど車で通っていたのにもかかわらず、不覚にもこのユーカリの存在を全く気付くことなく過ごしていました。
先月、先輩と話をしていて、その時期に独特の雰囲気で咲く蠟梅(ロウバイ)ももうすぐ終わるけど、近くにまだ綺麗に咲いている場所があるから、散る前に写真を撮っておいたらとの一言で、案内されてやって来たのがこの公園でした。

低木に管理されている蠟梅の並木のある道端に一時停止してもらい、自分のスマホに蠟梅並木を撮影しようとした瞬間に目に飛び込んできたのがドキッとするほど美しい白い樹木でした。もちろん、今まで見たことのない樹でしたので樹木名の近くまで走り寄って樹木プレートの記載を見るまでは、それがユーカリであるなど分かるはずもありませんでした。
樹肌はとてもボリューム感があり遠目では白くツヤツヤしていました(下記に写真)。後で調べたところ、それもそのはず、分類上はフトモモ科ユーカリ属という常緑樹木で、なんとも艶めかしい響きですが見れば納得します。分類学者にも感性豊かで粋な人間もいるものだと感心しました。ユーカリの種類は500種以上もあるとのことですが、ここには葉の形状の全く異なる2種類が植えられています。成長はとても速くて1986年開園時前後の植樹なのでしょうが、太さは既に直径60cm、樹高も20数mほどになっていて、実に堂々たるものです。6月には花が咲くそうですのでその時期にはどんな感じで咲くのか注意して観察しようと思います。

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森の駐車場とサービスセンター

1ヶ月ぶりに再訪した今回は、さらに偶然が重なり前と同様、写真を撮る間、道路脇に一時停車しようとしたところのスペースに、すでに工事業者の車両が止まっていてスペースはなく、仕方なく先に進んだところ、道路からはちょっと見ただけでは樹木と葉の繁り具合で見えにくい公園内に、いかにも駐車場然とはしていない森の木立の駐車スペースがあるではありませんか!

そこに駐車し、ユーカリの樹に戻ろうと周りを見渡すと、少し離れた所に今度は森の喫茶店のようなものを発見。

これはこれはと早速、何か飲み物でも買おうかと近づいてみると何とそこは、とてもオシャレな公園の管理事務所兼、森の中の様々な生き物・植物の写真展示説明案内ブース兼、大きなガラス張りの自然観察ブースでした(サービスセンター)。
専門職員の方々も待機していて、どんな質問にも丁寧に分かり易く説明してくれました。いろいろと聞きながら、渡された地図をよく見ると、この公園は実に広大な森というか、里山そのもので、森の中からの湧き水を源とする小さな小川があり、夏には蛍が飛び交うとのこと。また、森の自然を守るため奥日光にあるような木道がしっかりと、しかしさり気なく縦横に整備されていて、かなり贅沢に自然を満喫できる造りになっていました。

整備された木道と和田草(ワダソウ)

さらにこの日は、この時期の10日間ほどしか咲かないという珍しいナデシコ科の和田草(ワダソウ)の花が数輪咲いているよとの情報を職員の方から教えてもらったので、それならと、トレーに入っていたA4で2枚ほどのミニ図鑑片手に探してみることにしました。

キョロキョロ歩きながらも、ようやく8輪ほどの可憐な花を見つけることが出来ましたが、ワダソウの花は想像以上に小さくて、木道をゆっくりと注意深く歩かない限り確実に見過ごしてしまうものでした。

縦横に延びる木道は例えば、かわせみの小道、えながの小道、こげらの小道等々、全てに名前が付いていて、観察しながら歩くにはとても便利でした。

東京ドーム5.4個分に相当するこの森の全ての小道の総延長はおそらく5km位にはなるかと思いますが、地形の高低差も相まってカメラ片手のゆったりした観察コースとしては、とても贅沢で満足のいく森林浴ルートだと言えます。

嬉しい出会い

ツグミ

たった1時間半ほどを過ごした今回は、その他にも幸運が重なり、少し前に渡って来ていて、用心深くいつも澄ました姿勢でつんつんしているツグミが、何故か2m程度まで近づいても逃げることなく写真に納まってくれました。

キジ

また森の南北方向に直線距離でで約800mほどの木道では、別々のテリトリー空間に陣取った二羽のオスの雉が、今年の繁殖時期の最終段になった今、互いの縄張り主張とパートナー確保のために、緑色に輝く大きくてカラフルな図体を必死になってバタつかせ、喉から血が出そうな焦りの雄叫びを交互に掛け合っている姿は・・・何とも愛おしく、また思わず笑いを誘う楽しい場面でした。

ハナイカダ

さらに、かわせみの小道の通るみずき平付近では、皆さま、ご存知でしたか?これまた珍しい葉っぱの中心から花が咲く花筏(ハナイカダ)という低木も、丁度開花直前で緑色にツヤツヤ光る立派な蕾を膨らませていました。

最近になってようやくこの公園の存在と充実ぶりを知った筆者が言うのもお門違いかも知れませんが、お近くにお住まいの方は、この時期ならではの自然の姿を是非ご覧いただければと思います。

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