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ガビチョウとは
今回は、ガビチョウについて書いてみたいと思います。
ガビチョウ・・・・なんだ、それ!とお思いの方、多くの方々が・・ン?と思われるのではないでしょうか。
ガビチョウは漢字で書くと『画眉鳥』。そうです、鳥なんです。
大きさは、スズメより二回りほど大きく、皆さんが名前と個体が一致する鳥で広く分布しているヒヨドリととほぼ同じくらいの大きさです。冒頭の写真(この写真は、森のお父さん花鳥風穴より)を観れば、画眉鳥の漢字の由来もわかると思います。
実はこの鳥、外来種なのです。
外来種というと・・そうです、とても強い鳥なのです。何が強いかというと鳴き声です。
先程、ガビチョウ・・?と思った方は、そんなの一体どこにいるのか?とお思いでしょうが、今では皆さんのすぐ近くのあらゆるところで鳴いています。
あまり野鳥に興味がないと、聞こえていても聞こえていないだけなのです。
今はちょうど繁殖の時期、雄のガビチョウはは盛んに一世一代のさえずり声を披露して雌に猛アピールしている時なので、とにかくけたたましく鳴き叫んでいますよ。
さえずり声と姿をYoutubeから見つけましたので、
この声を聞けば、あああれね!とすぐに分かるほどポピュラーな鳥ですが、姿はなかなか見ることが出来ないので、初めてのご対面かも知れません。。
ウグイスのように遠くまで通る声と肺活量?(1回のさえずり時間が長い)で、強烈な存在感を示し、あっという間に全国の平地で、特にウグイス生活圏を席巻した感があります。
また、習性もウグイスとよく似ていて基本的には藪の中で過ごすことが多く、ジョウビタキやツグミのように堂々と姿を現すこともあまりありません。
しかし、ガビチョウのさえずりは何しろ凄まじいので同じ生活圏のウグイスはどんどん山奥に追いやられてしまいました。
ガビチョウとの出会い
最初は不思議な鳥
私が初めて八王子でガビチョウの鳴き声を聞いたのが1994年頃だったと記憶しています。
その当時はいつも明け方に鳴いていたのですが、最初は一瞬ウグイスかと思わせるようなさえずり出しで、しかし、何か違う。コロコロと良く通る張りのある声でしかも長くさえずることが出来ていたので、その声の持ち主は一体何なのだろうと何度か鳴き声のする林の近くまで行って目と耳をを凝らしたものでした。
しかし、その正体を見つけることは長いことできませんでした。
ガビチョウと判明
日常が始まるとすっかり忘れてしまうのですが、ふとその鳴き声を思い出すたびに、いろいろと調べていて、1年くらいかかってようやく正体が分かった野鳥でした。
その時の歓びは大きく、野鳥図鑑には載っていなくて、確か出だしの頃のインターネットで見つけたと思います。
実物との出会い
写真データでは体色は綺麗な黄土色で目の周りには涙の形状をした不思議な白色の縁取りがされているという不思議な風体の鳥だったので、実物を目撃しない限りはにわかにはピンとこない姿のものでした。実際にご対面したのは、さらに数か月かかりましたが、初めて藪以外のエゴノキの梢で縄張りを主張している姿でした。しばらく呆然と観ていましたが、写真で想像したより茶色の強い黄土色で、毛並みはとても美しかったです。
同サイズの野鳥ではヒヨドリも、ツグミも、キジバトもみな毛色が斑模様でであるのに対し、とてもきれいな同一色だったし、目の周りの涙の形状をした白い隈取りには本当に感動しました。
駆逐の予感
しかし、最初に出会ったときにあれほどの感動があったにもかかわらず、当時続けていた早朝の散歩時に徐々に方々から強烈な声量と良く通る澄んだ声質ばかりが聞こえ、他の野鳥が小さな声で鳴きだしても無視して割り込むような場面に何度も遭遇したので、明らかなスピードで個体数は増えているのは解りましたが、これはただ事ではないと感じたものでした。
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ガビチョウの由来
ガビチョウはもともと、中国や韓国の留鳥だったものを日本に持ってきて逃げ出したのが始まりだとか(朝鮮ウグイスという人もいます;分布上は韓国にはいないことになっていますが)。。中にはおそらく逃がしたのもあると思いますが、生態系に無頓着・無責任な人たちの仕業だと思うと本当に情けなくなります。
鳴き合わせ
ちなみに、中国ではガビチョウを籠に入れて飼い、持ち寄ってさえずり合わせる集いのようなものを今でも行っています。
最初は、昔話ならともかく今時そんな優雅なことやってる人はいない、第一そんなにうまい具合に鳥が鳴くわけないじゃんと思っていました。
しかし、私が2001年に中国南東部の杭州というところで仕事の打ち合わせをした時があったのですが、ここには西湖という(湖水は綺麗じゃなかったですが)風光明媚な大きな湖があり、泊まったホテルで早朝時間帯の散歩に出かけてみました。
西湖に突き出した小さな半島のような小高い広場に太極拳の早朝体操などをするために人々が集まっていたので、面白そうなのでのぞきに行ったところ、太極拳グループとは別におじいさんらしき人達が鳥籠を持ち寄ってガビチョウを鳴き合わせていたのを目にしました。
ちゃんと鳴きあっていたし、あぁ噂は本当なんだと衝撃を受けた記憶があります。
口笛との鳴き合わせ?
本当に、鳴き合うのです。ちなみに近くのどこかでガビチョウのさえずる鳴き声が聞こえたら、口笛で挑発してみてください。必死になって応戦してきますから。
人間の口笛は普通は息を吐きながら鳴らしますが、ガビチョウとやりあう場合は息を吸いながらも鳴らし続けるのとさえずりへの入り方は、ガビチョウ側が本格的にさえずりだした直後に割り込むのがコツです。
ガビチョウ君もアレッなんか違うなと思いながらも、とにかく負けまいと必死に食らいついてきます。しかし、こちらは人間側は口笛でさえずりながらも問題なく呼吸しているので負けるわけがなく、遂には根負けしてガビチョウが退散します。どうも、そのようにしてウグイスも駆逐されるようです。
まとめ
ガビチョウのさえずり声を初めて耳にして以来、四半世紀が経ちましたが、外来種が野に放たれた後の生態系の変化は予想通りとなりました。
今ではどこに行ってもガビチョウの特徴ある強烈なさえずりは聞こえてきます。もっとも、山の方に行くと標高350mあたりを境に、個体数は極端に減り、代わってオオルリやウグイスの領域になってはいるので、下から上まですべて占領されているわけではないのが救いです。(ちなみにオオルリは渡り鳥で、ウグイスは留鳥です)
今から6年ほど前に、仕事で福島県と宮城県にいくことがあったのですが、何とそこの山でもあの独自なさえずりを聞いてしまい、本当に外来種の繁殖力の旺盛さには圧倒されました。ガビチョウが渡り鳥ではなくそこに住みついてしまう留鳥であるのが問題で、その声量ゆえに在来種を駆逐し続けているという事でが、ここまで繁殖力が強く増えてきてしまうと、この外来種の増殖を防ぐことはできないように思います。口笛で自分の周りから駆逐はできますが。
本稿をまとめた後、現在の外来種の野鳥を調べていたら、国立環境研究所の新入生物データベースにガビチョウの定性的情報がありましたので、ご興味のある方はこちらからどうぞ。
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