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管理人の自宅から40km圏内に埼玉県営の有馬ダムがあります。先日の夏日予報の好天に誘われて自転車で出かけてきました。
今から3年半ほど前、生まれて初めて山岳コースで総全長80kmに挑戦した場所でした。今回で3回目の自転車行となります。
前の2回は、どちらかというとスピード重視で走ったような気がしますが、もうそれほど若くはないので、今回は自分本来のペースで楽しみながらの走行でした。
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遅すぎる出発
スタートが午後2時近かったので行くときは最短ルートを、また帰りは(今期それほどトレーニングしていないのでへばることを想定して)基本的にきつくないルートを選択しました。
有馬ダムは標高320m前後の場所ですが、行きに使った最短ルートは、当たり前ですが山越えの直登ルートになる関係上、4つの山の登り下りのあと5つ目の山登りでようやくダムに到着するという感じです。
どの山にも14~15%の急坂があり人力車で越えていくのはなかなか大変でした。
コース上、日の出町を通っていくのですが、2番目の山越えの中腹には当時の日米首脳『ロン・ヤス会談』が行われた「日の出山荘」があり、これを左にみて走行することになります。
このあたりもヒノキやスギの針葉樹林が中心の山でかなり急なのですが、今時分のオオルリの森に吸い込まれるような絶え間ないさえずり声が坂道のしんどさを軽減してくれます。
吉川英治記念館と軍畑の大橋

この道路頂上から120mほど一気に下ると、春先には梅林がきれいな吉野街道にぶつかります。
その交差点を左折してしばらく行くと文豪・吉川英治記念館を左手に見ることが出来ます。
文豪が亡くなって早や半世紀が過ぎていますが、お気に入りの著書、宮本武蔵に語らせた言葉の数々は、今でも心の支えになっています。
さて、ここまでで約24kmの距離です。
そんな感慨に浸りながらさらに数百メートルを走ると比較的大きな「軍畑大橋南」交差点がありそこを右折すると多摩川に架かる大きな橋があります。
この橋の両側にかなりゆったり目の歩道が設けてあり、ここから眺める多摩川の透明な水と軍畑の河川敷の景観はしばし動きたくなくなるほど感動的です。今回は残念ながら上流側が橋の補強工事中で視界が遮られていました。
この橋渡りきったところが、青梅街道ですがこの信号を横断すると本格的な峠越えの開始です。
青梅線の赤鉄橋

登りだしてすぐに真っ赤に染められた青梅線の鉄橋があり(この場所は、単線ですね)今ではなかなか見かけない景色です。しかし直後にかなりの勾配が続くこの道路では、あまり周りに目を奪われる余裕はありません。
この辺りになると、唯一オオルリや、なぜかこの時期に山の上で聞こえるアオバトの怪しい悲鳴などに、つい反応したときだけ一瞬、疲れを忘れさせてくれるだけです。
ちなみに走行データを振り返ると、先ほどの軍畑から有馬ダムまでの12kmの間に、

136m登って55m下り、
61m登ってトンネル2つを超え43m下り、
88mを登り151mを一気に下り、
最後に156m一気に登るといったアップダウンの激しいコースだったようです。
有馬ダム!なかなか良い
■ロックフィルダム
有馬ダムは小規模ながら実に美しく、ロックフィルダム構造を採用した多目的ダムで、本当に風情があります。
このダムでせき止められた湖は、この地名にちなんで名栗湖といわれますが、当日の湖上はほぼ風もなく、湖面に映る静かな初夏の山並みはとても見事でした。
■自然越流式の洪水吐
もう一つ、このダムで特徴的なのはその取水口の形状です。

開閉のゲートを設けない形式で湖の中間に四角い壁付きのコンクリート製のトンネル開口部が大きな口を開けていて、その壁を越えた水量の時に水が、その開口部から吸い込まれ、ロックフィルダム底部を通るトンネルを経由して下流に流れる仕組みになっていることです。(自然越流式の洪水吐というようです)
また、トンネル工事は、知る人ぞ知るNATM工法と呼ばれるオーストリアの技術を日本で最初に用いた所だそうです。
ちょうどこの日は満水で、この自然越流式の開口部から美しく吸い込まれていく情景を写真に撮りましたので後掲します。
■市営の温泉付き登山口
この場所から少し歩くと、棒ノ嶺(969m)や岩茸石山(793m)など奥武蔵側の登山口があります。
登山者にとっては嬉しいことにこのロックフィルダム底部のすぐ近くに「さわらびの湯」という埼玉県飯能市営のよく整備された天然温泉があるので、帰りに山登りの疲れを癒して帰ることが出来るのです。

管理人はいつものように、この湖の一周約5kmほどの道のりを時計回りに走行したのですが、時間的に山から下りてきた数組の登山者とすれ違いました。山から下りてきた人々の顔は、疲労よりは達成感のためか皆さん明るい表情で挨拶してくれました。
走行中、湖の一番奥側を百メートルほど回った先に小さな半島状の岩場があり、そこから湖に突き出た樹木のしっかりした枝先に水鳥の巣を見つけたので、なんとか近くで観察しようと、そこまでの足場を見つけようと頑張ったのですが、うまいルートが見つからずに断念しました。ボートじゃないとなかなかse生態をゆっくり観察することは出来なさそうです。
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帰り道のはぐれオス雉

ただ、そのあと幸いにも有馬ダムから少し下ったところにあった広い芝生の至近距離で、営巣に失敗してやけを起こしているのか、立派なオスの雉が、カメラを向けようが車が通り過ぎようが、人前に晒されていることに一向に無頓着な風でいつまでも餌をついばみながらいるところをしばし眺めることが出来ましたので後ろ髪をひかれることなく有馬ダムを離れることが出来ました。
すでに、夕方5時近くになっていたので走行スピードを極力落とさないようなルートを通ることとし、初めての道でしたが名栗渓谷に沿った道を思い切ってかなりの距離を下りました。この川沿いの道はなかなか走行しやすく、また併設された歩道は幅広く取られていたので、川を眺めながらの自転車走行ができて、次回からのお気に入りのルートになりそうです。
シニア世代向けの自転車ルート

飯能市街の手前から右折ルートで青梅方面の標識があったので、その先に成木街道を見つけ、小曽木街道、滝山街道を経てやっとの思いで帰宅したのは宵闇迫る19時少し前というありさまでした。このルートだと明確な山越えは1か所だけなので熟年世代のサイクリストにはお勧めのコースです。ただ、道順がちょっと分かりにくいかも知れませんが。
何はともあれ、全行程80.5km約5時間の楽しくもちょっと辛かった自転車の旅でした。
おわりに(次回への反省)
総じて今回は、とても良い天気に恵まれたのと、午後からの行程のため今一つ空気に透明感はありませんでしたが、写真もそこそこ良いのが撮れ、満水の名栗湖にも遭遇し、笑いをこらえながらひょうきんなオス雉を眺めることが出来、また子育て真っ盛りの活発な野鳥たちとも耳だけででしたが、出会いを結ぶことが出来たので、満足のいく半日を過ごすことが出来ました。
もっとも、3時間コースならまだしも、5時間行程の自転車の旅にはやはり午前の早い時間スタートじゃないとと反省しました。
今回の12枚のギャラリーを作成しました。(ダブルクリックで拡大されます)
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